広告効果とは?広告媒体ごとの効果と測定方法・効果の高い広告を出す手順を紹介
「広告の効果にはどんなものがあるの?」
「広告を出稿したけれど効果はあったのかな?」
これから広告を出稿したい方や、出稿中の広告がある方で、このようにお考えの方は多いのではないでしょうか?
この記事では広告媒体ごとの効果と効果測定方法について紹介します。
効果の高い広告を出す手順も紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
広告の効果とは?消費者の心を動かす3つの効果
広告を出すと、消費者(ユーザー)の心理にどのような影響を与えられるのでしょうか?
広告の効果は大まかに下記の3種類に分けられ、どれか1つ、または複数の効果を期待して出稿されます。
- 単純接触効果
- 心理効果
- 売上効果
単純接触効果:認知してもらう
単純接触効果とは、何度も目にするうちに、対象に対する好感度が高まる効果です。ザイオンス効果とも呼ばれます。
見たことも聞いたこともない商品やサービスを、いきなり購入してくれるユーザーはいません。
消費者は、広告に繰り返し接することで、商品やサービスを知り、好意をもつようになります。すると、いざニーズが発生したときに購入検討のテーブルへ乗せてもらえる可能性が高まります。
単純接触効果を高めたいときは、消費者が広告を目にする頻度が多くなる媒体を選定するのが重要です。
たとえば電車内に交通広告を出稿すると、電車を使って通勤をする人は1日に2回以上広告を目にする可能性が高くなります。
心理効果:理解してもらう
心理効果とは、消費者に商品やサービスを理解してもらう効果です。
一般的に消費者は、商品がどんな特徴を持っており、どこに魅力があるのかを知ってはじめて、「買ってみようかな」と考え始めます。
つまり、広告の心理効果は“購入へのモチベーションを与える効果”とも言い換えられます。
心理効果を高めたいときは、ユーザーに信頼されやすい媒体選びが重要です。
たとえば、ヒューマン広告で憧れのインフルエンサーに商品の良さを説明されると、消費者はその情報に興味を持ちやすく、信頼しやすい傾向にあります。
売上効果:行動してもらう
売上効果とは、広告出稿が直接的または間接的に企業やブランドの売上に与える効果です。
消費者に「商品を購入する」「サービスの契約申込を行う」「資料請求する」といった売上につながる行動を促すことを目的としています。
すべての広告の最終的な目的は売上アップです。
よって売上効果は、広告を出す上でもっとも期待される効果といえます。
売上効果を高めたいときは、広告媒体の選定だけでなく、タイミングや頻度も重要です。
たとえば、消費者の興味がある商品が「今だけ20%オフ」になっていることを広告でアプローチできれば、購入を促せるでしょう。
広告媒体の効果とそれぞれの効果測定方法
広告が消費者に与える3つの効果について説明しましたが、広告効果を高めるためには、各媒体で期待できる効果を知り、出稿した広告がどれだけ効果的であったかを数値化して評価することが重要です。
ここでは6つの広告媒体の効果と測定方法を紹介します。
- テレビCM
- ラジオCM
- 新聞・雑誌広告
- ネット広告(Web広告)
- ヒューマン広告(インフルエンサー広告)
- OOH(屋外・交通広告)
なお広告の種類や特徴についての詳細は、以下の記事で詳しく説明しています。
関連記事:広告16種類を一挙紹介!各広告の特徴とメリット・デメリット
テレビCM
テレビCM(テレビコマーシャル)とは、テレビ番組の中や番組間に放送される広告のことです。
動画や音声を使って商品やサービスの情報を視聴者に伝えられます。
テレビCMの効果
テレビCMが消費者に与える代表的な効果が「単純接触効果」と「売上効果」です。
テレビCMは年齢や性別を問わず、広範囲の視聴者に繰り返しアピールできるので、多くの人に商品やサービスを知ってもらえます。
また特典やキャンペーン、限定情報などを宣伝すれば、消費者の購入意欲を高めることも期待できるでしょう。
ただしテレビCMは多くの人にアピールできる一方で、ターゲット層を絞りにくい広告媒体です。
ターゲット層を絞りやすいネット広告などと合わせて利用することで、より売上効果の向上が期待できます。
テレビCMの効果測定方法
テレビCMの広告効果測定方法は、「視聴率」を元にした「GPR」指標が使用されます。
視聴率 |
ある番組が特定の時間帯にどれだけの世帯に視聴されたかを表す指標 |
GRP |
放映時の1分ごとの視聴率の合算値 |
たとえば、視聴率5%の時間帯で2回、8%の時間帯で1回CMを流したなら、GRPは5%×2回+8%×1回=18GPRです。
GRPに「世帯数」と「平均世帯人数」「1世帯でテレビを見ている人の割合」をかければ、おおよそ何人にCMを見てもらえたか推測できます。
ラジオCM
ラジオCM(ラジオコマーシャル)とは、ラジオ番組の中や番組間に放送される広告のことです。
音声のみを使って視聴者に商品やサービスの情報を伝えられます。
ラジオCMの効果
ラジオCMも、テレビCM同様にリスナーに向けて繰り返し商品やサービスをアピールできることから、「単純接触効果」と「売上効果」をもたらします。
ラジオCMはテレビCMほど多くの人に対してブランド認知度を高めることはできませんが、リスナー層や放送エリアでターゲティングがしやすいという特徴があります。
たとえば英会話の教材を売りたいのであれば、英会話の番組や海外の旅行情報を発信する番組でCMを放送すると効果的でしょう。
ラジオCMの効果測定方法
ラジオCMの広告効果測定方法は「聴取率」という指標が利用されます。
聴取率 |
ある番組が特定の時間帯にどれだけの個人に視聴されたかを表す指標 |
テレビの視聴率が世帯単位で算出されているのに対し、聴取率は個人単位で算出されているのが特徴です。
新聞広告
新聞広告とは、新聞の紙面上に掲載される広告のことです。
写真や文章を使って読者に商品やサービスの情報を伝えられます。
新聞広告の効果
新聞広告がもたらす効果も「単純接触効果」と「売上効果」です。
新聞は一般的に読者からの信頼性が高い媒体です。
新聞広告で何度も目にすることにより、読者に商品やサービスを知ってもらうだけでなく、ブランドの信頼度を高めることができるでしょう。
また新聞の種類や発行エリアを絞ることで、広告をアピールするターゲットを絞り込むことも可能です。
新聞広告の効果測定方法
新聞広告の広告効果測定方法では、「発行部数」を基準に考えます。
発行部数 |
その媒体が印刷された冊数 |
発行された数が、そのまま広告を目にした人数というわけです。
またアンケート企画やプレゼント企画で、実際にどれくらいの人の目に留まったのかを間接的に調べる効果測定も行われます。
さらに、費用対効果を調べるために下記の指標も使われます。
CPR |
広告にかけたコストを読者の反応数(問い合わせなど)で割った数値 |
CPO |
広告にかけたコストを受注数で割った数値。意味はほぼCPRと同じ |
100万円の広告費をかけて、申込みが1,000件あったなら、CRPは1,000円です。
ネット広告(Web広告)
ネット広告とは、インターネット上で行われる広告のことです。
インターネット検索エンジンの検索結果ページに表示される「リスティング広告」、ウェブサイトやアプリを訪れたユーザーに対して、その後のサイトやアプリ上で広告を再表示する「リターゲティング広告」、Facebook、Instagram、Twitterなどに表示される「SNS広告」などさまざまな種類があります。
ネット広告(Web広告)の効果
ネット広告の効果は広告の種類や手法によって異なります。
たとえばリターゲティング広告は「単純接触効果」「心理効果」「売上効果」のすべてに強い広告です。
商品を閲覧したことのある人を狙って何度も広告を表示させるため、購入に結びつく効果が高いといえます。
また広告を動画で配信すれば、商品に興味がある人に商品の詳細や強みをアピールすることもできるでしょう。
ネット広告(Web広告)の効果測定方法
ネット広告の種類は多種多様ですが、広告効果測定方法ではいずれも主に下記3つの指標が使用されます。
Imp |
「ページビュー(PV)×広告掲載数」 ユーザーに広告が表示された回数 |
CTR |
「広告のクリック回数÷Imp×100」 広告が表示された回数に対して広告がクリックされた割合 |
CVR |
「商品の購入件数÷広告のクリック回数×100」 広告のクリック回数に対して成果が発生(コンバージョン)した割合 |
売上に直結する指標であるCVRがもっとも重視される傾向にありますが、CVRが高くてもImpやCTRが低ければ効果は限定的であると言えます。
そのためWeb広告の広告効果を測定するときは、3つの値すべてを考慮して広告の反応をみるべきです。
また費用対効果を調べるために下記の指標も使われます。
CPC |
「広告出稿にかかった費用÷広告クリック回数」 1クリックに費やしたコストを表す |
CPA |
「広告出稿にかかった費用÷商品の購入件数」 成果(コンバージョン)1件あたりのコストを表す |
CPCやCPAが低いほど広告運用の費用対効果が良いことを示します。
ヒューマン広告(インフルエンサー広告)
ヒューマン広告(インフルエンサー広告)とは、インターネット上で影響力のあるインフルエンサーと連携して商品やサービスの宣伝を行う広告です。
インフルエンサーのコンテンツやSNSを通じて商品やサービスを紹介してもらいます。
ヒューマン広告(インフルエンサー広告)の効果
ヒューマン広告がもたらす効果は、「心理効果」と「売上効果」です。
インフルエンサーは自身の専門性や経験を活かしてコンテンツを発信しており、フォロワーはインフルエンサーの意見に強く影響を受ける傾向にあります。
信頼するインフルエンサーから商品やサービスの魅力を説明されることで、購入の可能性が高まるでしょう。
またヒューマン広告は、広告を出稿してから購入までに即効性があり、効果が見えやすい広告です。
ヒューマン広告(インフルエンサー広告)の効果測定方法
ヒューマン広告の広告効果測定方法では、基本的にネット広告と同じ指標が使われますが、SNSが主な媒体となるため「エンゲージメント率」も重視されます。
エンゲージメント率 |
「リアクションしたユーザー数÷投稿を見たユーザー数」 投稿を見た人のうち何%の人が反応したかを表す |
ここでのリアクションとは、コメントや「いいね」、保存やブックマーク、シェアなどのことです。
SNSによってリアクションの定義は異なりますが、いずれもエンゲージメント率が高いほど広告の反響が大きいと判断できます。
OOH(屋外・交通広告)
OOHとは、「out of Home」の略で自宅以外の場所に設置される広告のことです。
具体的には看板広告、交通広告、アドトラックなどが挙げられます。
OOH(屋外・交通広告)の効果
OOHがもたらす効果は「単純接触効果」と「売り上げ効果」です。
OOHは消費者が外出や移動する際に目を引く場所に設置されているため、広告内容が多くの人に直接届きます。
たとえば移動型広告であるアドトラックを利用すると、地域のイベントやお祭りなど人が集まる場所や、人通りが多い時間帯を選んでの広告出稿が可能です。
OOH(屋外・交通広告)の効果測定方法
OOHの広告効果測定方法は、ネットのように簡単に測定ツールを置けるわけではないため、効果測定が難しいといえます。
間接的な測定方法になりますが、たとえば下記のような指標が使えます。
通行量 |
広告を出稿する道を徒歩で通過する人の数 |
交通量 |
広告を出稿する道を通過する車の数 |
上記の量が多いほど、広告を見る人も多い傾向にあります。
とはいえ、通行量が多いから来店者も増える…とはならないのがOOHの広告効果測定の難しいところ。
より直接的な影響を見るために、下記のような指標が考えられます。
顧客アンケート |
「何で当店をお知りになりましたか」といったアンケート調査 |
来店者数の増加率 |
「広告出稿後の来店者数÷広告出稿前の来店者数」 |
顧客アンケートで出稿中のOOHを見て来店したと答える人が多かったり、出稿後の来店者数が増加していたりすれば、OOHの効果が高いと言えます。
広告効果を考えるときに知っておくべき3つのポイント
これまで広告の効果や広告効果測定方法について説明してきましたが、広告効果を考えるときには下記の3点も知っておく必要があります。
- 効果の高い広告は企業やサービスによって異なる
- 広告媒体によって効果測定の難易度が異なる
- 広告効果を考えるにはデータ比較が重要
効果の高い広告は商品やサービスによって異なる
広告効果を考えるときに知っておくべきポイントに、効果の高い広告は商品やサービスによって異なることが挙げられます。
なぜなら商品やサービスによって、マーケティングエリアや目標、競合の状況などが違うからです。
たとえば「新発売の飲料水」のテレビCMを放送すると、商品に対して認知度が上がり、売上アップが期待できます。
一方「すでに有名な飲料水」のテレビCMを放送しても、企業の信頼度は上がりますが、大きな売上アップの効果は期待できないでしょう。
広告媒体によって効果測定の難易度が異なる
広告媒体によって効果測定の難易度が異なることも、広告効果を考えるときに知っておきたいポイントです。
広告における効果測定の難易度には、おおよそ下記の傾向があります。
- ネットを介した広告は測定しやすく、オフラインの広告は測定が難しい
- 不特定多数(マス)に向けた広告ほど正確な測定は難しい
- 接触効果<心理効果<売上効果の順に測定の確度は上がる
たとえば成果が数値としてはっきり現れるネット広告と比べ、ラジオCMの広告効果を測定するのは難しい傾向にあります。
理由として、ラジオCMの聴取率は測定できますが、実際には広告が放送されている間にトイレに行っているなどで聴いていないことなどがあるからです。
また店頭で購入された商品が、ラジオCMの効果で購入されたかの判断は難しいでしょう。
「アンケートで商品を知ったきっかけを調査する」「プレゼントキャンペーンを企画し応募数を調査する」などいくつかのデータから効果を判断しましょう。
広告効果を考えるにはデータ比較が重要
広告効果を考えるときには、データ比較の重要性を知っておきましょう。データ比較は、下記のように「期間」「競合」の2つの軸で実施できます。
期間での比較 |
「売上」「来店者数」「SNS言及数」などを広告の前後で比較する |
競合との比較 |
競合他社の「売上」や「来店者数」などを調査。自社の変化と比較する |
期間での比較に関して、たとえば広告を出稿した後からSNS上にポジディブな発言が増えたなら、認知拡大やイメージアップの効果があったと判断できます。
また、広告とは無関係の外部要因による影響を排除するため、競合との比較も大切です。
「広告を出したら売上が増えた!」と思っても、実はまったく別媒体で市場全体が注目されただけかもしれません。競合との比較を行っていれば、広告以外の要因による変動が把握できます。
効果の高い広告を出す手順
効果の高い広告を出す手順を紹介します。
広告を出稿済みの場合も、広告効果測定をした結果「広告の効果が見えない」「期待したような反響がない」といった場合は、下記の手順に則って出稿できているかを確認し、軌道修正をする必要があります。
- 広告出稿の目的を明確にする
- ターゲット層を明確にする
- 目的・ターゲット層に合った広告媒体を選定する
- 魅力的な広告を作成する
- 広告の効果測定・改善を実施する
①広告出稿の目的を明確にする
効果の高い広告を出すにはまず、広告出稿の目的を明確にする必要があります。
なぜなら最終目標となる指標や結果を設定することで、後続のステップである「ターゲット層の明確化」や「広告媒体の選定」「広告の内容」などを具体的に設定できるからです。
目的の例として、「ブランド知名度の向上」「製品の売上○%アップ」「特定のキャンペーンの促進」などが挙げられます。
②ターゲット層を明確にする
効果の高い広告を出す2番目のステップは、ターゲット層を明確化することです。
なぜならターゲット層から外れたところに広告を出しても、効果は限定的であるからです。
たとえば「男性向けコスメの売り上げアップ」という目的の場合、50代〜60代に向けてアプローチしてもあまり効果は得られないでしょう。現代において、50代〜60代の男性でコスメに興味がある人は少ないからです。
この場合「10代〜20代の男性」にターゲットを絞ることで高い広告の効果が期待できます。
年代や性別だけでなく、職業や年収、悩みなど細かく設定することで、より後続のステップをスムーズに進められます。
③目的・ターゲット層に合った広告媒体を選定する
効果の高い広告を出す3番目のステップは、目的やターゲット層に合った広告媒体を選定することです。
たとえば目標が「男性向けコスメの売り上げアップ」、ターゲット層が「10代〜20代の男性」と設定した場合を考えてみましょう。
この場合「10代〜20代男性向けのファッション雑誌への広告出稿」「男性向けのメイク方法を発信しているインフルエンサーへのPR依頼」「大学生の利用者が多い電車で交通広告出稿」などが効果的です。
予算に余裕があれば、複数の媒体で広告を出稿することで、より高い効果が期待できます。
④魅力的な広告を作成する
効果の高い広告を出す4番目のステップは、魅力的な広告を作成することです。
広告を出稿しても、消費者の目に留まらなければ、商品が知られることも購入されることもありません。
たとえば屋外看板を作成する場合、遠くからでも目立つ看板を意識してください。
作成時に「インパクトのあるデザインにする」「小さい文字は使わない」「伝えたいことを短い言葉でまとめる」などを意識すると効果的です。
目立つ広告についての詳細は、下記の記事をご覧ください。
関連記事:誰でも出来る目立つ広告に必要な3つの原則をご紹介!
⑤広告の効果測定・改善を実施する
効果の高い広告を出す最後のステップは、広告効果を正しく測定し、改善策を導き出すことです。
広告を出稿した媒体に合わせて、これまでに説明した方法を利用し、正しく測定しましょう。
効果が低い、目標達成ができていない場合は、はじめのステップに戻り改善と対策を考え直すことをおすすめします。
ただし、時期や流行が変わることで同じ方法を使っても効果が変化することもあります。
効果の高い広告は目的やターゲットによって異なる
この記事では広告の効果と効果測定方法について紹介しました。
効果の高い広告は、広告を出稿する目的や商品のジャンル、ターゲット層、エリアなどによって異なります。
この記事を参考に、広告出稿の目的に適した媒体を選定してください。
また媒体に合わせた効果測定を行い、効果が出ていない場合は原因の追求、改善を行っていきましょう。
もし特定エリアで即効性のあるPRをお考えなら、ぜひアドトラックをご検討ください。
巨大なLEDビジョンを搭載したトラックで、街行く人々へインパクトのある告知が可能です。
- 動画でインパクトの大きい広告を打てる
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集客や認知拡大を目的に、これまでさまざまな企業様に導入いただいています。
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